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Advance Life Support Course (ALS)

  1. ALSは就活に役立つ
  2. 費用・予約
  3. 準備
  4. 当日の流れ

ALSとe-ALSと応募要項に関する雑感で迷っていた段階から一歩踏み出してとうとう予約・受講をしたので、流れについて記録しておく。

1. ALSは就活に役立つ

ALSはResuscitation Council UK が主催するAdvance Life Support Courseのことで、2日間朝から夕方まで受けるALSと、オンライン事前学習+ in-person 1日だけのe-ALSがあるが、両者とも最終的に得られる資格は同じである。ALSとe-ALSについてはRoad to UKのこの記事が詳しい。

ネットで調べるとeALSもALSも好きな方を選べば良い、という意見が出てくるけど、あるIMGは「麻酔科の経験がないなら断然ALSがおすすめ」と言っていた。麻酔科ローテはもう随分前のことであまり自信がないので100ポンドくらい高いけど私は2日間のALSを選んだ。

FY2レベルの仕事を探す上でALSをEssential CriteriaかDesirable Criteriaに挙げている案件を数多く見かけたので、受講しておくと就活する上で有利に働くと思う。またIMGsはイギリスで臨床をする前に受講しておくとNHSで働くための良い準備になる、という意見もいくつも見かけたし、実際に英語でALSをする自信がついたので、就活に役立つのに加えてイギリスで働く準備としてかなりおすすめのコースである。

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もう1件面接に呼んでもらえた

今度はUCLから呼んでもらえた(以前の記事に書いた通りUCLの応募書類は手がかかる)。もう仕事が決まっているので面接は受けないけれど、嬉しいのでこれまでの招待メールと合わせてここに貼っておきたい。

情報探しにおすすめのサイト

わからないことがある時に私は(公式サイトに加えて)以下のサイトを参考にした。PLAB1,PLAB2,GMC登録から就活まで、必要なことは大体カバーされている。

  1. Road to UK
  2. The Savvy IMG
  3. TrewLink
  4. Mind the Bleep

1の医師はYouTubeもやっていて、それらもかなり役に立った(YouTubeでトップに出てくるIMGsの作った動画は良いものが多かったので、わからないことはYouTubeでも調べてみると良いと思う)。3,4は有用な記事の他にもこれからイギリスで働くIMGs向けのWebinarを頻繁に開催している。他にはIMG Connectなども良いようだが私はあまり使わなかった。

NHS 全ポジション共通CVの書き方 [まとめ]

  1. 書き方
  2. 別タイプのテンプレート
  3. CVの整理のコツ
  4. その他

NHSのNon-Training Jobsに応募する場合、trac.jobsでサイトの説明にしたがって空欄を埋めていくことになる。

以前にオンラインのCV講習に出た際の話を書くので参考にしてほしい(かなりinformalな会だったので残念ながら教えてくれた医師の名前は控えてない。インド出身の整形外科医だった。)。私はこの通りにCVを変更してshortlistingされるようになった。

どういうことが問われるのか知っておくことで、日本にいる間に良い準備ができると思うので、まだPLABを受ける前・受けている途中の人でも一読すると良いかもしれない。

1. 書き方

一般的なテンプレートは主に3ブロックに別れている。1つめのPersonal detailsと3つめのEqual opportunitiesは単に自分の住所やアイデンティティ関連事項を記載するだけなので、ここでは省略する。2つめのApplication questionsについて書いていく。

1-1. Education & professional qualifications

大学や大学院の卒業年だけでなく、PLAB1、PLAB2、GMC登録もここに記載する。世界にはなんとPLAB2受験前から就活を始める人がいるそうで、GMC登録まで記載することで良いアピールになるらしい。専門医を持っている人はそれもここに書くといいと思う。

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臨床留学 仕事の選び方・探し方 [まとめ]

  1. 初めての仕事選び
    1. Training JobとNon Training Jobの違い
    2. Locum
    3. 科目選び
    4. 地域選び
  2. 探し方
    1. Essential CriteriaとDesirable Criteria
  3. 医師以外の仕事
  4. その他

Junior Gradeの仕事から始めようと考えている私が集めた情報なので、Middle or Senior Gradeから仕事開始する人にはあまり参考にならないことには留意してほしい。またできるだけ正確に記載しているつもりだが、英国で働きたい人はこの記事に頼りすぎないで自分でも情報収集をしてみてほしい。

1. 初めての仕事選び

イギリスで医師の仕事を探すの記事に書いた通り、IMGsはJunior Gradeの責任が低い仕事から始める方が良いと言われている。Junior Gradeとは日本でいう医師年次1-3年目くらいの医師のことで、”FY2 level”とも呼ばれ、現在は以下のように様々なタイトルで3ヶ月〜1年契約の求人情報が出ている:

  • Clinical Fellow
  • Trust-grade Doctor
  • SHO
  • FY1,2,3
  • Core Training (CT) 1,2 / Core Trainee
  • LAS
  • ST1,2

イギリスでは一般的に、医学部卒業後、FY1 (Foundation Year 1; 研修1年目)、FY2 (Foundation Year 2; 研修2年目)を終えたら、そのまま後期研修に進む場合と、上記レベルの仕事を数年続けてから後期研修に進む場合とがある。

イギリスの医学部出身者がFY2レベルに留まる理由は様々だ。後期研修に入る前に別の診療科の知識を深めたい、まだ進みたい科が決まっていない、教育の経験がほしい、FY2終了後に旅行など医療以外のことをしていたので知識を取り戻したい、後期研修で働きたいエリアや科目が非常に競争率が高いのでCVを改善したい、パートナーと同じエリアで働けるように後期研修応募時期を調整している、などの目的を聞いたことがある。

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イギリスの就活 病院面接

仕事が決まったのでこれまで大変だったことを[就活まとめ]のタグでまとめようと思う。

応募60件目を過ぎたくらいからやっと面接に呼ばれるようになった。Road to UKによると、最初の仕事を得るまでに3-4ヶ月かかるようなので(“This is almost established among IMGs in the UK that it requires at least 3-4 months to get your first job. Please be patient and keep looking for NHS jobs and keep applying.“)、私のは一般的な経過のようだけれど、やっぱり3ヶ月に及ぶ相次ぐrejectionには心が滅入った。6月初旬〜中旬が応募締めきりの病院で7月初旬にshortlistedのインタビュー通知が来たので、病院によっては1ヶ月くらいかけて選考するみたいだ(早いと数日でRejectionの通知がくる)。3件呼ばれるまでに80件くらい応募して、60 40件目あたりの2病院・60件目あたりの1病院から面接の連絡をもらったので、この調子でいくともう数件呼んでもらえるのかもしれない。

病院からオファーをもらうと、数日〜長くても1週間くらいでオファーを受けるか断るか決めなければならない。なので、よっぽど働きたい病院や科があるのでない限り、一番か二番にオファーをくれたところに決めるのが一般的だと思う。

私の場合は、60 40件目前後でオンラインのCV講習で学んだことを活かしてCVを大幅に改善したので、それが功を奏したのだと思う。CVの書き方についても少し落ち着いたら別の記事に書こうと思う。

準備内容

Medical Interviews A Comprehensive guide to CT, ST& Registrar Interview Skills は必読だと思う。これに沿って自分の経験を整理して散歩しながらブツブツ練習した。日本で英語のレッスンに使っていたPreplyのポイントに残りがあったので、面接対策をしている英国人の講師から3回ほどレッスンも受けて、自分の答えを練った。講師は1問3-5分で答えるようにと言っていたが、実際に面接を受けてみて、10ー20分の面接で半分が経歴・半分がクリニカルシナリオについての質問なので、各質問1-2分くらいで回答するのがちょうど良いのではと感じた。また、事前のメールでは各面接20分と指定されていたものの、実際はいずれも10分程度で終わった。友達もそのように言っていたので、早く終わってしまうことは必ずしも悪い結果を意味しないようだ。

他には記事の最後にリンクを貼っているウェブサイトと、Oxford Handbook of General PracticeのEmergencyのページをざっと復習した(よく勧められているのはOxford Handbook of Clinical/Acute MedicineのEmergencyのページなので、一応そちらも一読した)。

FY2, FY3, SHO, ST1あたりの仕事に応募するつもりなら、治療方針については初期治療を述べた後に「この後はSeniorと相談する」というべきだと思う。患者さんの安全が第一・FY2は守られた責任低い立場で働く、というのが英国内で共有されている考え方なので、わからないことがあれば素直にわからないと言い、いつでもSeniorに言及しておくのがいいかもしれない(PLAB2みたいだ!)(ただしmiddle-gradeかsenior-gradeで応募する場合には勿論その限りでない)。

当日はラップトップをブックレストで高い位置に置いて、カメラと視線が同じくらいの位置になるように調整し、マイク付きイヤフォンを使った。服装は日本の就活みたいな感じで、スーツにした。メールで事前に指定されているように、いずれの面接でもパスポートやGMC免許も手元に置いて望んだが、必要とはされなかった。

病院1(FY2, A&E)

コンサルタント2名とMicrosoft Teamsで話した。募集要項には1年と書いたが実は半年の仕事である、それでも良いか?とまず確認された。

  • 今何をしているか。
  • 最終の臨床勤務はいつ・どこでか。
  • 救急科の経験
  • Scenario 1) Middle-aged man, intermittent pain in his chest, pain radiating to the left jaw and shoulder. What will you do?
  • Scenario 2) A young woman was brought to the hospital with co-codamol overdose. Slightly drowsy. What will you do?
  • Scenario 3) Patient with acute appendicitis. Confirmed diagnosis but refused to be taken in by surgeons. What will you do?
  • Scenario 4) Treatment of STEMI?
  • Scenario 5) Children fell from a bed. What to ask? Which guidelines to look at?
  • 何か質問はある?

シナリオはあと1つあった気がするけど忘れてしまった。ABCDEに従って治療します、まずAは…Bは…としていたら「それはいいから全体的な治療方針を」と言われた。ネットで集めた情報と友達2名の話では、インタビューではPLAB2のようにABCDEに沿って一つ一つチェックしていくのが求められているように思われたので、意外だったけれど、多分ABCDEそれぞれに言及していると時間がなくなるので、ABCDEは「ABCDEに従って初期対応する」と表現するにとどめておいて、あとは必要な処置だけに言及するのが良さそうな印象を受けた。

シナリオについてはだいたいPerfect!と言われた。Scenario2でco-codamolがコデインと何の合剤なのか思い出せなくて(名前から明らかなのだけどとても緊張していて思い付かなかった…)採血で肝機能腎機能の確認と自殺願望の確認をして呼吸数に注目しつつ入院して補液で様子を見る、と言ってしまった。多分服用時間とかアルコールの有無とか、その辺のPLAB2のoverdoseで勉強するようなことを聞いて、NACにも言及しなければならなかったと思う。それからScenario 5でガイドラインについて尋ねられた時には、咄嗟に「今はっきりと思い出せませんが、米国かカナダの…」と言ってしまったのだが、答えは「NICEガイドライン」だった。UKなので当たり前である。翌日に合否を連絡しますと言われて15分で終わった。

翌日にメールで結果発表があり、私は不合格だった。面接で不合格になると連絡して理由を尋ねて良いので(不合格メールにもフィードバックのため電話して良いとして電話番号が記載されている)、何度も電話したのだけれど繋がらず、学会発表でバタバタしている時だったので結局理由は聞かずじまいになってしまった。Scenario2と5、ABCDEでモタモタしたこと、最終の経験が日本でかつ何ヶ月も前であることが理由だったのではと疑っている。

病院2 (FY2, Rotational)

こちらもコンサルタント2名とMicrosoft Teamsで話した。メールに名前のあった人とは違うコンサルタントが対応していた。

  • Go through your CV
  • What are you doing in 5 years?
  • Scenario 1) Hospitalised patient, melena, what will you do?
  • Scenario 2) You discharged a patient. You forgot to prescribe DOAC for your patient despite what your supervisor told you. What will you do?
  • Any questions?

(1) については、” I will stabilise the patient following the ABCDE approach. C is particularly important here, so I put two large bore cannulas, start infusion, and take blood, including CBC and cross match. I will ask the patient not to take anything orally until the next course of action is decided.” とnext course of actionを決めるのは誰かをぼかして言ったのだけど、考えれば考えるだけ”I’ll talk to my senior.”と”Endoscopy.”に言及すべきだったなと面接後はかなり落ち込んだ。

英国人の友達による模範回答は “The melena you would, after ABCDE stabilisation, do Glasgow-Blatchford score and call gastro reg on call as soon as possible as they will likely need same day endoscopy. If they are haemodynamically unstable as well as cross match you would consider activating major haemorrhage protocol.”とのこと。日本と同じ。

(2)についても、謝る・処方すると言った後に「他には?」と聞かれて、インシデントレポートを書いてSeniorに連絡する言ったのだけど、多分「GPに伝える」も必要な回答だったと思う。

質問はないかという質問には、auditsは一般的に何件くらい参加できるのか・on-callの頻度はどのくらいかという質問を返した。auditsは最低1件はできると思う・法律?GMC?で定められたのに則って勤務してもらうのでon-callの頻度は不明だが働きすぎることはない、と言われた。あんまり働きたくないように思われたかな、でもここで必死にそうじゃないと強調すると言い訳めいていて逆に悪印象なので何も言わないで頷いた方がいいかな、と一瞬でいろんな考えが頭に浮かんできてとても不安だった(結局何も言わないで Thank you とだけ返した)。

うまくいかなかったように思えて落ち込んでいたけれど、金曜日に面接をして月曜日に採用のメールが届いた。

病院3 (ST1, O&G)

コンサルタント2名と事務の人とMicrosoft Teamsで話した。30分くらい遅れて面接が始まった。

  • Your background & Clnical experience?
  • Which speciality do you want to pursue?
  • Scenario) 3 days PV bleeding. 1 month without a period. You are called by someone in A&E. What will you do?
  • Your VISA status?

シナリオは鑑別診断をあげて、特に大事なのはEctopic Pregnancyで、その検査と治療は…と話した。結構まっすぐな問題だった。前回の2病院の面接では英国人コンサルタントが対応したけれど、今回はインド訛りと中国語訛りのあるコンサルタントで、聞き取りがやや難しかった一方で、ゆっくり話してくれたので前回2病院より落ち着いて望めたと思う。

VISAについては、私はTier 5 Youth Mobility VISA(いわゆるワーホリビザ)で現在英国に滞在していること・Tier 5 だと医師の仕事でもNon-training jobならできるはずであること等を説明したら、コンサルタントが事務の人に確認して、「ちょっとグレーゾーンなので、採用となればこちらからビザを発行します」と言われた。グレーゾーンなんだな(ちなみに私がTier5を得た2021時点と2022現在とではTier5自体のルールも変わっていて、私が取得した時点ではnon-training jobであれば臨床可、training jobは不可、となっていたはずなのだが、現在はおそらくどちらも可である)。

ちなみにこの病院はかなりリベラルな地域にある。その影響もあってか、あらゆる点でダイバーシティを保つことを目指している・年齢も性別も人種も宗教も出身地も性的指向も子どもの有無もケアの義務の有無も障がいも関係なくとにかく応募してほしい、みたいな宣伝をしているのだけど、面接のメールには「もしUK出身者と非UK出身者で同等の候補者がいる場合にはUK出身者を優先する」と書いてあった。

今日か明日には連絡すると言われた。ここの結果発表を待ってから2の病院に返信しようかと思ったが、2が現住所と近くて都合良いこと、初めての仕事でO&Gは少しストレスが大きすぎるかもしれないと思って、2を選んだ。でも3の地域が大好きなので家庭医の後期研修への応募はこの地域にするかもしれない。

リンク集

4,8は質問内容が書いてあるので雰囲気を掴むのに良いと思う。

  1. Awaiting Job in the NHS (Road to UK)
  2. Managing the Interview (NHS Jobs)
  3. Interview with Impact (BMJ)
  4. My Interview Experience for Non-Training Jobs (Naseer’s Journey)
  5. The NHS Job Interview : Questions and Answers (Road to UK)
  6. Omar’s Guidelines; Giving Successful Interview
  7. Ethical Scenarios asked within NHS interviews (BDI Resourcing)
  8. My NHS Interview Experience (Helen’s Journey)
  9. ATSP Booklet

まとめ

練習と準備が大事。

日本の医学部出身者は「上司と相談する」があまりに自明で言葉にすることの重要性を忘れがちかもしれないので(私だけかもしれないけれど)、FY2レベルに応募するときはそれに留意してほしい。

あと友人にはSJT (Situational Judgement Tests)の練習が面接に役立つかもしれないとアドバイスされた。イギリスの初期研修制度 Foundation Programmeに応募する人は全員これを受けているので、これを知らないIMGsは面接でやや不利だろう、とのことだった。 結局私はSJTを勉強する前に無事仕事を得たし、IMGsのグループでこれについて言及している人を全く見かけないので、SJTの勉強なくしても面接突破は充分可能なんだけど、これを読んでいる人は万全を期して面接に望みたいならSJTに早めに取り掛かってもいいのかもしれない(ちなみにGPの後期研修コースに応募する前にもこのテストを受けなければならないので、GP志望の人はますます早めに取り組むと後で楽かもしれない)。

<今後書くこと> 仕事の選び方・探し方、CVの書き方、ALSやClinical Attachmentsなど、最初の1年でやること(後期研修アプライにむけて)、日本でできる準備

*2022/7/19追記 3件目の病院も採用の連絡がきた!

穴埋めCVにも書き方がある

この記事の終わりでJunior Doctorのポジションがないという記事に触れた。パンデミックの時は職探しが比較的簡単だったけど、今はNHSへの資金が減っているとかJunior Doctorの教育に割く人員がいないとかイギリスに来たいIMGsが多いとかの理由で就活が厳しくなっているという話をきく(まだ飽和はしてないそうだけど)。

最近CVの書き方のセミナーにでて、自分のCV(穴埋め形式のNHSのCV)の改善点を学んだ。仕事が見つかったら書き方のこともブログにまとめようと思う。

細かい話はまた別の機会に書くつもりだけどセミナーで「イギリス在住だと就職の可能性が高まるという話がある」と言っていた。別の友達も言っていたし、私の友人のコンサルタント(オーストラリア出身の人なのでどのくらい彼の考えがマジョリティである英国出身のコンサルタントの考えを反映しているかは不明だけど)も「GMC免許があるか、イギリス在住か、でどんどん弾いていく」と言っていたので、イギリスに住んでいると本国の人たちよりやや有利なのかもしれない。

あとちょっと前の記事で医師3-5年目くらいが渡英にいいのではと書いたけど、仕事が決まっていく人を見ていると臨床経験にブランクがなかったり専門医を持っていたりすると有利そうに思われるので、留学を急いでないなら日本の専門医を取ってからの方が就職は楽なのかもしれない?日本で指導医レベルまで行ってしまうと今度はイギリスのJunior Gradeの仕事に就くにはoverqualifiedと見做されてしまう(故に責任が大きいMiddle or Senior Gradeから始めなければならない)みたいな問題が生じそうだけど、専門医であること自体は有利そう。

他に聞いたのは、WASTは実は恐ろしい制度だということ。友人曰く、「辺鄙でサポートのない場所に派遣されたIMGsが心折れて母国に帰るのを見てきた」「NHSは時に外国人医師を使い捨ての駒のように扱う」のだそう。日本にも外国人技能実習制度があるので英国を悪く言えた義理じゃないけど、初めての仕事や乗っかる制度の実情についてはどうにかそれに詳しい人のinsightを得るのが大事みたいだ。

就活の話

現在進行形の就活に関することを思いつくまま・聞いたまま書いているので、就活が終わった頃には大事な点だけまとめた記事を書こうと思う。

今日は友達(既にNHSで勤務)から聞いた話。

  1. Essential Criteriaは必ずしも満たしていなくて良い
    • ちょっと信じがたいけれど、「NHS経験必須」と書いてあるところでも、応募するとバックグラウンドによっては面接に呼ばれることがあるらしい。
  2. 応募件数は人それぞれ
    • 友達の友達は6件目で仕事が見つかったそう(ただしその病院でclinical attachmentをして内部の人と既に知り合いだったとのこと)。その一方で何ヶ月も就活している人もいるので、経験やアピール力、応募時期、制約(地域限定など)、コネによって結構就活のしんどさが違うみたいだ。
  3. コネのある人材が応募し次第締め切ることがある
    • 既にそこで勤務している医師(必ずしも採用権限のある人ではない)の計らいで、一般に広く募集しているように見せかけて特定の人だけを狙った求人があるらしく、そういうのは締め切り前にその人が応募し次第求人をやめてしまう。公には「応募者多数の場合早めに締め切る」と書いてあるが、実際はそうではない場合もあるらしい。

教えてくれた友達は初めて会った時は結構母語からくる訛りが強くて、特に早口の時は聞き取りが難しかったのだけれど、NHS勤務2年を経て、かなり聞き取りやすい英語+ちょっとイギリス英語のアクセントになっていた。私も働き出したらもっと英語力が向上するかなと思うと楽しみだ。

イギリス臨床留学:求職サイトはhealthjobsuk がおすすめ

最近はイギリスの医師免許取得や就活に関する記事ばかり書いている。日本の医学部を卒業した医師の視点で綴れば、イギリスで頑張りたい日本に縁のある医学生・医師の役に立てるかもしれないと思ってのことだ(そして、ちょっと自分の日記・メモ代わりみたいな側面もなくはない)。

これまでは「イギリス移住」という言葉を好んで使ってきた。現時点では帰国の意志がないので、数年の滞在という印象を与える「留学」という言葉は使いたくなかった。でもおそらく、一般的に言って、イギリスで臨床医として働きたい人が検索する単語は「臨床留学」なので、検索にヒットするように時々この単語を使っていこうと思う。

今日はイギリス臨床留学の職探しサイトの話。

私はGMC登録完了まで、仕事探しはNHS.Jobsで行っていた(他にもいくつかあることは以前に別の記事に書いたのでそちらを確認して欲しい)。Keywordsに、SHO, FY2, CT1, ST1, Trust Grade, などの単語を入れて、気になる仕事があれば Personal Specificationを確認、自分に合致していれば応募、という手順を踏んでいた。

意外と求人が少ないなと思っていたのだが、実はhealthjobsuk.comには優れた検索エンジンがあり、NHS.Jobsより多くの求人を拾ってくることができると知った。今は主にhealthjobsuk.comで仕事を探している。Job ref: は両方のサイトで同一のようなので、何らかの理由で両方とも確認したい場合には、Job ref:の番号をコピーして検索ボックスにペーストすると良いと思う。

それからLinkedInも少し埃を払った。全然期待してなかったのに、求職中の設定にした途端に、素晴らしい案件が画面に現れた!本日が応募締め切りの仕事だったので、だめもとでPersonal StatementやSupporting Informationを埋めて提出してみた。

一部サイトにしか公表されていない仕事もあるようなので、定期的に色々チェックするのが良いのかもしれない。

別に大したアドバイスではないが、Notionの就活テンプレートがアプリケーション関連の締め切りや情報をまとめる上で大活躍している。病院名、科目、ポジション、締め切り、応募のステージ、Job refや、そのアプリケーションのために体裁を整えたPersonal Statement, Supporting Information、そして現在所持しているビザに関する情報を全て記録している。

GMC FULL REGISTRATION

We’re pleased to welcome you to the UK medical register.

General Medical Council

ついにGMCにFull Registrationされた!

長かった・・・。経過は以前のポストに書いた通りだが、最後の最後まで大変だった。前回のポストからこれまでに起こったこと一覧は以下の通り。

  • 結局Sworn Affidavitという書類を要求されてGMCに登録されているイングランド人の恩師に作成してもらった (ふつうは要求されないのでこれを読んでいる人は心配要らないと思う)
  • Night FloatはSurgeryかMedicineかという問い合わせが研修した病院へなされた (特殊なローテーションの場合にはinternship証明書発行の段階でSurgeryかMedicineか明記しておくとこの手間が省けると思う)
  • Emergency MedicineもAnaesthesiaもICUもMedicine枠である、というネットの記事を見てしまい、acceptable pattern of internshipを満たしていない可能性が浮上して心配していた (2年前に電話で問い合わせた時はEmergency MedicineはSurgery枠と言われたんだけど)(2年のpostgraduate internship experienceがあれば内容はそんなに重要でないというエジプト人医師の経験談も読んだので、日本で初期研修をした医師ならSurgery, Medicine 各6ヶ月という指定はそんなに気にしなくていいのかも;勿論これからローテーションを組む人は万全を期して各6ヶ月回る方が良いと思うけれど)(ちなみにacceptable pattern of internshipに「公立病院で」という指定があるが、私立病院でも問題なかった。他国出身の医師でも私立病院で問題なかったという人を何人か見たので、厚労省に英語で発行してもらう初期研修修了証があれば問題ないと思われる)
  • 謎の返金についてシステムエラーだったので再度支払えと言われて返金分を再度支払った

クリスマスをPLAB2の結果待ちで気を揉んで過ごしたように、イースターもGMC Registrationの結果待ちでそわそわしながら過ごした。本当にここまで長かった・・・。私も友達は申請から2日でGMC登録完了したと言っていたので、ふつうはこんなに大変じゃない。初めに提出する書類で失敗するとこうなるので、みなさん気をつけて欲しい(特に海外勤務歴のある場合)。

私は自分が達成したことはdiscountしがちなんだけれど、これは誰もができることではないしこのために頑張ったので、素直に喜びたい。次から次へとスタートラインに立ち続ける人生で、また新たなスタートラインに立った。就活も精神的にきついと聞くので怯えているけれど、就活も学会準備も卒論もなんとかこなしたい。 Piano piano riuscirò a realizzare i miei sogni 🧡

✅PLAB1 ✅PLAB2 ✅GMC FULL Registration 💮